色々あって面白い、今月の月名〔9月〕

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まだ残暑を感じる9月。
現在の暦では夏と秋の境目の季節にあたり、四季の移り変わりを感じやすい月ですね。
そんな9月を日本以外の国ではどのように呼んでいるのでしょうか。
また、昔の日本ではどのように呼んでいたのか気になりますよね。
本日は「9月」の現在の呼び方の由来や旧暦に使われていた別名などをご紹介します。

 


『September(セプテンバー)』といえば、9月の英語名です。
これはラテン語の『septem(セプテム)』が由来になっています。
「septem」はラテン語で『7』を意味する言葉で、一見すると9月と結びつきません。
なぜ、このようなズレが生じているのでしょうか。

時を遡ること古代ローマの時代、この時に使用されていた暦が「ローマ暦」です。
当初のローマ暦は、農作業に必要な事柄や行事を重視した『農事暦(のうじれき)』だったので、畑仕事に関係の無い月は重要視されていませんでした。
そのため、 農業を行う現在の3月から12月までを30日前後で区切った10ヶ月(304日)で1年とし、残りの約61日間は暦に換算しない『ロムルス暦(ろむるすれき)』を使用していたのです。

ロムルス暦の年始は3月で、6月までの4ヶ月間は「神様の名前」、7月から12月までは「ラテン語の数詞に由来した名前」が月名に付けられました。
すると9月は3月から数えて「7番目」になります。
こうして9月に「7番目の月」という意味で『September(セプテンベル)』と名付けられたのです。

その後、ローマの国王が代わったタイミングで改暦が行われ『ヌマ暦(ぬまれき)』が使用されるようになります。
今まで暦に換算されなかった約61日間は、2ヶ月に分けて暦に加えられます。
この時は、まだ年の始まりを3月1日にしていたため、月の順序と月名は一致していました。

ズレが生じたのは紀元前153年の改暦のこと。
それまで3月1日だった年の始まりを1月1日に変更します。
しかし月の名前自体は変更せず、そのまま使用したため、月の名前の意味と順序に約2ヶ月のズレが生じてしまったのです。
その後も順番や名前の意味が解消されることなく使われ続けたため、今も名前の意味がズレているのです。

他の言語の9月も英語と同じように「September」から派生しており、ドイツ語は『September(ゼプテンバー)』、フランス語は『septembre(セプタンブル)』、スペイン語は『septiembre(セプティエンブレ)』、イタリア語は『settembre(セッテンブレ)』となります。

 


日本の旧暦では9月を『長月(ながつき)』といいます。
いくつかある由来の中で最も有力なのは「秋の暮れになり、夜の時間が長くなってくる月」という意味の『夜長月(よながづき)』が略称になったという説です。
日本の風習である、お月見の『九月十三夜(くがつじゅうさんや)』が行われていた時期でもあるので、夜の状態を月名にするのは納得がいきますね。

それ以外には「稲を刈る月である」という意味の『稲刈月(いながりづき)』「稲が熟す月」であるという意味の『稲熟月(いねあかりづき)』が元となっているという説があります。

 

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和風月名以外の異名

秋も終盤に差し掛かっている9月は、冬が近いこともあってか自然の変化がよく見られます。
異名も秋と冬の情景を感じさせるものが多く見られます。

 

色取月(いろどりづき)
秋になって、木々の葉も緑色から変化していきます。
『木の葉が紅葉に色取る月』であることを指す異名です。

 

菊咲月(きくさきづき)
旧暦の9月9日には、五節句の一つ『菊の節句(きくのせっく)』があり、菊のシーズン真っただ中です。
名前にもある通り『菊の花が咲く月』であることから名づけられました。

 

小田刈月(おだかりづき)
稲を育てる農地を「田」といいますが、小さな田を『小田(おだ)』ともいいます。
そんな『小田に植えた稲を刈る月』を表す異名です。

 

寝覚月(ねざめづき)
秋は段々と日没が早くなり、夜明けが遅くなるので、夜の時間が長くなっていきます。
『夜が明けるまでに途中で目が覚めてしまう』様子から名づけられた異名です。

 

詠月(えいげつ)
涼しくなる秋の夜長は、月も綺麗に見えます。
情緒あふれる夜なので『月を眺めて愛でながら詩歌を詠むのに適した月』であることからこう呼ばれます。

 

青女月(せいじょづき)
中国の思想書の中に『青女(せいじょ)』という言葉があります。
これは「霜や雪を降らす季節の女神」のことで、転じて「霜や雪」を直接指します。
旧暦の9月は現在の11月頃にあたるため『霜や雪が降る月』にあたるため名づけられました。

 

梢の秋(こずえのあき)
旧暦9月は晩秋にあたり、所謂「秋の末」です。
平安時代の歌人「僧都覚雅(そうづかくが)」『梢の「すえ」に「秋の末」をかけた俳句を残したこと』から呼ばれるようになりました。

 

授衣(じゅい)
中国最古の詩集『詩経(しきょう)』の中の言葉が元になった呼び方です。
元々は「冬支度をすること」を指す言葉ですが『七月流火 九月授衣』という記載から、そのまま9月の異名となりました。

 

無射(ぶえき)
中国音楽の『十二律(じゅうにりつ)』は12の音が配されています。
これらは五行説と結びついて12ヶ月に配当されるようになり、『9月にあたる音が無射』になります。

 

建戌月(けんじゅつげつ)
冬至の頃、北斗七星の尾は北の方角を指し、指標として使われていました。
それが十二支の順番と紐づき『9月の時に尾が指す方向(建)が戌の方角』のため、この異名が名付けられました。

 

新暦に変わったタイミングで季節は少しズレていますが、名前の意味を知ることで当時の四季を感じることができます。
旧暦9月は秋の終盤、冬の季節はもうすぐそこまで迫っています。
来月は冬の趣を感じられる異名がたくさん登場することでしょう。

 

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