色々あって面白い、今月の月名〔11月〕

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すっかり冷え込んできた11月です。
数ヶ月前に暑い・・・とうな垂れていたのが懐かしく感じますね。
さて、毎月その月の月名をご紹介していたこのコーナーも、いよいよ最後の月となりました。
本日は「11月」の呼び名や由来などをご紹介します。

 


『November(ノーベンバー)』は、英語で11月を指す言葉です。
この言葉の元になっているのが、ラテン語で「第9の」という意味の『novem(ノウェム)』です。
11月なのに「9」が元になっていると聞くと不思議ですが、これは古代のローマ暦の年始が3月であったことに由来します。
3月から順に数えていくと11月は「9番目の月」になるため、「novem」に形容詞の「ber」が付いた『November(ノウェンベル)』と呼ばれ、他の言語に派生していったのです。

古代ローマ暦の月順の変わり方は、9月の月名の記事に記載しているので、そちらを参照してください。

今でこそ11月を「November」と呼びますが、かつてはローマの元老院や歴代のローマ皇帝が月の名前を変更しようと働きかけていました。
元老院は、第2代皇帝「ティベリウス」の時に、彼の誕生月である11月を「Tiberius(ティベリウス)」に変えてはどうかと進言しています。
また、第15代皇帝「アントニヌス・ピウス」の時には、若くして亡くなった最愛の妻「ファウスティナ」の忌月だったので「Faustina(ファウスティナ)」にしようとしたといわれています。

剣闘士として有名だった第17代皇帝「コンモドゥス」に関しては、自身の名前を12の単語を繋げた長い名前に改名し、さらに12ヶ月全てを名前のそれぞれの単語に変更しようとしました。
その結果、11月は「Romanus(ロムルス)」と呼ばれたそうです。

しかし何度も画策されつつも、その皇帝が亡くなると共に月名は元に戻されており、ついに11月が他の名前になることは無かったのです。

ラテン語の「November」は、やがて英語以外の言語にも派生していきました。
イタリア語では『novembre(ノヴェンブレ)』、ドイツ語では『November(ノヴェンバー)』、フランス語では『novembre(ノヴァンブル)』、スペイン語では『noviembre(ノビエンブレ)』となりました。

 


日本で古くに使われた「和風月名(わふうげつめい)」では、11月は『霜月(しもつき)』といいます。
語源の中で最も有力な説は、霜が降りる月と言う意味の『霜降月(しもふりつき)』が略されたものといわれています。

他にも「新嘗祭(にいなめさい)」などの五穀豊穣を願う行事が多い月だったので『食物月(をしものつき)』と呼ばれたのが変化した説、「十」が区切りの良い数で「上」と考え、その次の「十一」「下」と考えた『下月(しもつき)』が元になったという説があります。

 

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和風月名以外の異名

旧暦11月は冬の丁度真ん中です。
和風月名以外にも、季節の情景や寒さを感じさせるような異名が名付けられています。

 

仲冬(ちゅうとう)
日本の1年は春夏秋冬を3ヶ月で区切ります。
旧暦ではその3ヶ月の初めを「初」、真ん中を「仲」、終わりを「晩」で表します。
旧暦の冬は「10月・11月・12月」『11月は冬の真ん中』であることを表した名前です。

 

神楽月(かぐらづき)
「神楽(かぐら)」は、日本の神に奉納する歌舞のことです。
毎年旧暦11月に『皇居や皇室に関係のある神社で神楽が行われた』ことから名づけられています。

 

神帰月(かみかえりづき)・神来月(かみきづき)
10月の和風月名「神無月(かんなづき)」は、出雲大社に神々が集まり「地方は神様がいない月」になることから名づけられたといわれています。
11月は『出雲大社に集まった神様たちが元の土地に帰る月』であることから呼ばれるようになりました。

 

露隠葉月(つゆごもりのはづき)
秋の間は、空気中の水蒸気が葉の表面に「露」となって降ります。
やがて冬になると『葉の露が凍って霜となり、葉から露が隠れてしまう月』になるため名付けられています。

 

雪待月(ゆきまちづき)
旧暦11月は冬が深まり、そろそろ雪が降りそうになる月です。
『冬ごもりの準備が済み、雪が降るのを待っている』様子から呼ばれています。

 

一陽(いちよう)・復月(ふくげつ)・陽月(ようげつ)
古代の中国においては、冬至の日を1年の干支の切り替え日、すなわち「1年の始まりの日」としていました。
陰陽思想より「陰の気が極まった後、陽の気に向かう」冬至を「一陽来復(いちようらいふく)」と呼びます。
『旧暦11月は冬至を含んだ月』なので、陰陽思想に因んだ名前が付けられています。

 

子月(しげつ・ねづき)
上述の陰陽思想の関連で、古代中国では各月に干支の名前が付けられています。
『冬至を含んだ月が子の月であり、旧暦11月にあたる』ため、そのまま異名として使われます。

 

星紀(せいき)
古代中国の天文学においては、天球を分割する方法に「十二次(じゅうにじ)」を使用していました。
十二次は、天球を天の赤道に沿って西から東に十二等分したもので、暦の「二十四節気(にじゅうしせっき)」を説明するのにも使われました。
「星紀」『十二次の中で旧暦11月』にあたります。

 

建子月(けんしげつ)
古代中国では、北斗七星の尾の先が指すことを「建す(おざす)」といいます。
旧暦11月に北斗七星の尾は真下(北の方角)を指し、この方向は子の方角なので『子の方向に建す月』という意味で呼ばれます。

 

黄鐘(こうしょう)
中国音楽の一つの「十二律(じゅうにりつ)」は旧暦月名にも使われます。
年始にあたる11月は『十二律の1番目の音』が配されています。

 

さて、1年を通して月名の由来や別名をご紹介してきたこのコーナーも、今回で終了となります。
月名の意味を探ると、歴史の背景や当時の思想、季節の情景などが見えてきます。
色々な名前を知ることで、関連した他の事柄への知識が深まっていくのは楽しいですね。
月名に込められた意味を今一度受け止めながら、ただ数字だけではない月の移り変わりを楽しんでいきたいですね。

 

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