色々あって面白い、今月の月名〔10月〕

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長い残暑も明け、ようやく秋と言うに相応しい季節がやってきました。
木々の紅葉が鮮やかで、寒さの前の束の間の彩りを見せてくれます。
秋色に染まりつつある10月ですが、旧暦だと季節は冬に突入します。
昔は、どのように呼ばれていたのでしょうか。
今月は「10月」の世界での呼ばれ方や和風月名・異名をご紹介します。

 


10月は英語で『October(オクトーバー)』です。
ラテン語で「第8の」という意味を持つ『octo(オクトゥ)』が由来とされています。
10月は言わずもがな1月の年始から数えて「10番目の月」ですが、ローマ暦では年始は3月でした。
そのため、3月から数えて「8番目の月」なので、「octo」に形容詞の「ber」が付いた『October(オクトーベル)』と呼ばれていました。
月順の遷移の詳細は9月の月名の記事に記載しているので、興味のある方は参照してみてくださいね。

 

ちなみに由来になった「octo」は『接頭辞(せっとうじ)』としても使われます。
接頭辞は「単語の先頭に付加し、特定の意味を付け加える要素」のことです。
例えば、軟体動物の「タコ」「8本足の動物」です。
そこから「Octo(8)」Pous(足)が組み合わせた「Octopous」「Octopus(オクトパス)」の語源になっています。
これ以外にも化学の「元素の系統」を表す名前や何倍かを表す「倍数詞」などに使われています。

「October」は他の言語の語源にもなっており、スペイン語は『octubre(オクトゥブレ)』、フランス語は『octobre(オクトーブル)』、イタリア語は『ottobre(オットーブレ)』、ドイツ語は『Oktober(オクトーバー)』となります。

 


特徴的な名前で有名な『神無月(かんなづき)』は、10月を表す和風月名です。
「かんなづき」と読むのが一般的ですが、これは元の「かみなづき」という発音が変化した「音便(おんびん)」です。

実は、神無月には明確な語源がありません。
これまで様々説が挙げられていますが、いずれも根拠がない「語源俗解(ごげんぞっかい)」といわれています。
その中でも比較的有力な説は「かみなづき」の「な」「の」にあたる連体助詞であり、『神の月』という意味から派生したという説です。

世間に広く知られている説は、日本神話で重要な場所である「出雲大社」由来のもの。
10月に全国の神様が集まって一年の事を話し合うため、「出雲以外には神様が居なくなる月」という意味があるといいます。

それ以外にも「雷が無い月」という意味で『雷無月(かみなづき)』「十より上が無い」という意味で『上無月(かみなづき)』があります。

 

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和風月名以外の異名

旧暦の10月は、日本の四季の冬が始まる月です。
異名には、冬の雰囲気が漂う名前も名付けられています。

 

神在月(かみありづき)
和風月名「神無月」の出雲由来の説から派生した名前です。
神々がいない各地とは逆に『出雲に神々が集まる月』という意味で、出雲地方で呼ばれています。

 

時雨月(しぐれづき)
「時雨(しぐれ)」「秋から冬にかけて降る通り雨」のことです。
そこから『時雨が降る月』という意味で名づけられました。

 

初霜月(はつしもづき)
空気中の水蒸気が氷の結晶となって物体の表面に現れる「霜(しも)」、その年の冬に初めて降る霜は「初霜(はつしも)」といわれます。
旧暦10月は『初霜が見られる月』であることから呼ばれます。

 

小春月(こはるづき)
春を指しているように見えますが「小春(こはる)」『冬の初めに見られる、春に似た穏やかで暖かな気候』を指す言葉です。
転じて、冬の初めにあたる旧暦10月を意味する異名となります。

 

開冬(かいとう)
「開」という漢字には「ひらく・あける」という意味だけでなく、「はじまる」という意味も持ちます。
1年を四季に分けると『旧暦10月は、冬がはじまる月』であることから名づけられました。

 

陽月(ようげつ)
中国の思想「陰陽説(いんようせつ)」では1年を通して、明白な「陽の気」と濁った「陰の気」が循環すると考えられています。
10月は『陰の気が極まって陽が生じる月』であるため、こう呼ばれます。

 

名残月(なごりづき)
茶道では、初夏に摘み取られた茶葉を茶壺で熟成させて11月から使用します。
また、それと同時に暖かい季節に使われていた湯を沸かす「風炉(ふろ)」から、寒い季節に使用する「炉(ろ)」へと変わります。
10月は『残り少なくなった茶や風炉を惜しむ月』であることから、茶人の間で呼ばれます。

 

坤月(こんげつ)
中国五経の一つに「陰」と「陽」を組み合わせた「六十四卦(ろくじゅうしけ)」で、自然と人生の変化の道理を説く「易経(えききょう)」があります。
これを12ヶ月に配した「十二消息卦(じゅうにしょうそくか)」において『坤が配する月』を意味する異名です。

 

建亥月(けんがいづき)
季節と共に移り替わる星座の中で、季節を示す指標として使われる「北斗七星」の柄の部分。
「柄が指す = 尾指す = 建(おざす)」と呼ばれ、10月に『柄が亥の方角を指している』ことから名づけられました。

 

応鐘(おうしょう)
中国ではあらゆるものが五行に配当されますが、中国の伝統音楽の音「十二律(じゅうにつ)」にも配当されます。
『10月に配された音である応鐘』がそのまま異名になります。

 

季節の移り変わりの様子から旧暦の元を制定した中国由来のものまで様々です。
ただ10月と言わず、深い意味を持つ異名で呼ぶと風情があって良いですね。
さて、いよいよ来月の11月で月名シリーズも終了です。
来月は、どんな名前があるのかお楽しみに。

 

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