色々あって面白い、今月の月名〔7月〕

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どんよりとした長い雨が明けると待ち遠しくなるのが夏。
7月は夏の始まりの月といえますね。
このコーナーでは、各月の数字以外の呼ばれ方やその由来などをご紹介しています。
本日は「7月」の外国語名や日本で呼ばれた「和風月名」、そのほかの異名をご紹介していきます。

 


英語では、7月のことを『July(ジュライ)』と呼びます。
この名称は、古代ローマの将軍・政治家である『Gaius Iulius Caesar(ガイウス・ユリウス・カエサル)』に由来します。
上記の名前はラテン語ですが、英語読みでは『Julius Caesar(ジュリアス・シーザー)』と読みます。
「ブルータス、お前もか?」という格言を叫んだ人物といわれるとピンとくるかもしれません。

彼は、現在世界で広く使用されている暦法「グレゴリオ暦」の元となる『ユリウス暦』を考案した人物です。
それまで使われていた「ヌマ暦」は2年に1度、22日間または23日間の『閏月(うるうづき)』を挿入していましたが、規則通りに挿入されない年があったため、日付と季節が全く合わなくなる事象が発生しました。
そのためユリウスは改暦を実施し、太陽暦を使用したユリウス暦に移行したのです。
この時、7月は「Quīntīlis(クィーンティーリス)」という月名でしたが、ユリウスが自身の誕生月であったため、自分の家門名に因んで『Julius(ユーリウス)』と名付けたといわれています。
これが後に「July」に派生したのです。
他説だと名づけたのは本人ではなく、彼の死後に神格化するために別の人物が変更したという説もあります。

他国でも7月の呼び方は「Julius」を由来にしており、スペイン語では『julio(フリオ)』、イタリア語では『luglio(ルッリョ)』、ドイツ語では『Juli(ユーリ)』、フランス語では『juillet(ジュイエ)』といいます。

 

文月(ふづき・ふみづき)
日本の旧暦では、7月を『文月(ふづき・ふみづき)』と呼びます。
奈良時代に成立した『日本書紀(にほんしょき)』には「ふづき」という名称が登場し、同じく奈良時代末期に成立した『万葉集(まんようしゅう)』「ふみづき」が登場します。

諸説ある名前の由来の一つは「文(ふみ)」に関連するものです。
日本は、奈良時代に中国から『七夕(たなばた)』が伝わりました。
その際、中国が7月に行っていた「書物と衣服を虫干しする習わし」も共に伝わったといわれています。
書物の虫干しは、本を披いて日の当たらない風通しの良い場所に置いて行います。
この習わしから7月を『文披月(ふみひらきづき・ふみひろげづき)』と表し、これが転じて「文月」になったといわれています。

他にも七夕に歌や書道の上達を願い『詩歌を献じるために書物を披いた』から「文披月」とする説、『稲穂が膨らみ(含み)だす』ので『穂含月(ほふみづき)』や『含月(ふくみづき)』が転じたとする説があります。

 

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和風月名以外の異名

旧暦の7月は、和風月名の由来にもなっているとおり、稲穂が膨らみだすような「自然の動きや気配」が見える月です。
自然の移り変わりは季節を感じさせるためなのか、四季でいうと「秋」にあたります。
そんな7月には、こんな異名が名付けられています。

 

七夕月(たなばたづき)・七夜月(ななよづき)
7月を代表する行事といえば、皆さんお馴染みの『七夕』ですね。
『七夕が開催される月』であり『七夕が行われる七日の夜がある月』であることから名づけられた異名です。

 

愛逢月(めであいづき)
なんともロマンチックな響きのこの名前も、七夕が由来のもの。
『織姫と彦星が互いに愛して逢う月』であるため、名づけられました。

 

親月(おやづき)
かつて日本では、旧暦7月15日を中心に『盂蘭盆会(うらぼんえ)』と呼ばれる行事を行っていました。
いわゆる現在の「お盆」と同じ行事です。
お盆には『親の墓参りに行く』ことから呼ばれた異名です。

 

女郎花月(おみなえしづき・をみなえしづき)
『女郎花(おみなえし)』とは、秋に黄色い花を咲かせる野草です。
『女郎花が咲く月』が7月であったため、名づけられました。

 

蘭月(らんげつ)・蘭秋(らんしゅう)
「蘭」といえば「ラン」の花が思い浮かびますが、昔は『フジバカマ』を指していました。
『フジバカマも旧暦7月頃に花を咲かせる』ので、7月の異名になります。

 

秋初月(あきそめづき・あきはづき)・初秋(はつあき)
旧暦で四季の秋は、7月・8月・9月にあたります。
7月は『秋の初めの月』にあたるため、このように呼ばれます。

 

涼月(りょうげつ)
秋になると夏の暑さが少しずつ和らぎ始めます。
同時に『涼しい風を感じ始める』ことから呼ばれた異名です。

 

流火(りゅうか)
「火(か)」は、さそり座の中で一番明るい恒星『アンタレス』のこと。
この星が黄昏時に西の地平線に近づくようになると、秋の季節の訪れを表しており、この現象を『流火(りゅうか)』といいます。
『流火は旧暦7月に見られる』ことから、そのまま7月の異名となりました。

 

建申月(けんしんげつ)
古代中国の暦法では、1年間の「干支(かんし)」の切り替わりは、冬至を含む11月でした。
このとき、北斗七星の柄の先が北の方角である真下を指します。
柄の方向を指すことを「尾指す(おざす)」といい、その意味を持った『建(おざす)』と11月を「子」としたときに9番目の7月が『申』にあたるため、組み合わせてこう呼ばれます。

 

夷則(いそく)
「陰陽五行思想」が根強かった中国では、あらゆる事象が陰陽五行思想に結びついています。
その一つ、中国の音楽理論用語の「十二律(じゅうにりつ)」と12ヶ月を当てはめると、9番目の音の『夷則(いそく)』になり、これがそのまま異名になります。

 

現代の7月は、まだまだ暑い日が続くので秋を感じるのは難しいかもしれません。
特に昔とは気象も変わっており、日本の夏は長くなってきているので無理もありませんね。
それでも、かつて呼ばれていた名前には、日本の四季に感じる風情を読み取ることができます。
引き継がれてきた感性を大切にして、取り入れていきたいですね。
来月は8月をご紹介するのでお楽しみに。

 

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