色々あって面白い、今月の月名〔1月〕
ただ連番を当てはめただけでなく、季節を連想させる言葉などを使って名づけられた日本の暦月の名前「和風月名」。
調べてみると全然知らない月名もあり、思った以上に数があるのが分かります。
そうやって色々分かると、海外での月の呼び方や由来も気になってきますよね。
このブログテーマでは、そんな興味を満たすため、毎月の月名と由来などをご紹介します。
今月は「1月」の月名です。
英語で1月は『January(ジャニュエリー)』と言います。
この名称は、ローマ神話で「出入り口と扉の守護神」である『Janus(ヤーヌス)』から派生したといわれています。
1月は1年の始まりであり、年の入り口にあたる月です。
なので1月を「ヤーヌスの月」という意味の『Januarius(ヤヌアリウス)』と表現し、現在の形になりました。
ちなみに気づいた方もいると思いますが、英語では「jan」を「ジャン」と発音しますが、言語によっては「ヤン」と発音します。
他の言語の1月も「ヤーヌス」から派生しています。
ドイツ語は『Januar(ヤヌアー)』で、フランス語は『janvier(ジャンヴィエ)』。
スペイン語は「Januarius」から「janero(ジャネイロ)」に派生して現在は『enero(エネロ)』。
イタリア語は、ヤーヌスのことを「Giano(ジャーノ)」と呼ぶので『gennaio(ジェンナーイオ)』となります。
1月の和風月名である『睦月(むつき)』には「親しくて仲が良い」という意味を持つ「睦」が使われています。
名前の由来は諸説ありますが、特に有力なのは家族の在り方によるもの。
1月はお正月なので、離れて住んでいる親族も一堂に会しますよね。
そうして親族同士で睦び合うので「睦び月(むすびつき)」となり、そこから転じて「睦月」になったといわれています。
他にも、稲の苗を発芽させるために「実を浸す月」から「実月(むつき)」、「1年の元になる月」から「元月(もとつき)」などが語源ともいわれています。
和風月名以外の異名
1年の始まりにあたる1月は「始まり」や「初めて」などの意味を持つ異名が多いですね。
「歳」は1年のこと。
年の始まりを表すので「始」や「初」、「開」などの漢字と組み合わされます。
旧暦では1月から3月の3ヶ月が春です。
最初の春なので「初春」となり、初春を訓読みにしたのが「初春月」です。
「孟」は「初め」という意味を持つので、上記と同じく「春の初め」という意味から名づけられています。
旧暦の元日は立春の頃にあたり、今の暦だと2月4日前後です。
この時期は木や草が芽吹き始める時期であるため「若草や若葉の緑色」を表す「早緑」を含めた異名になりました。
五行説では「青」は「春」を「陽」は「陽気で盛んなこと」を表しているので、青陽は「初春」を指します。
そこから転じて1月の異名になっています。
「初空」とは「元日の朝の空」のことです。
転じて、初空を見ることができる月であることから1月異名に。
古代中国では王朝ごとに暦法が異なっていました。
王朝の一つである周王朝の暦を使って記された「春秋(しゅんじゅう)」と呼ばれる歴史書には、春の一番早い月に「王」という文字が示されていました。
「春王正月」などと書かれていたことから転じて「王春」になったといわれています。
北斗七星の尾を基準にして、干支を当てはめた場合の異名です。
11月から数えて3番目なので、3番目の干支の「寅」になります。
中国音楽の十二律を基準にした異名です。
3番目の音が「大簇」になります。
兄弟の一番目を表す定番の名前「太郎」。
転じて「最初のもの」という意味を持つので、1年の最初の1月は「太郎月」になります。
まだまだ寒い冬真っただ中ですが、新しい年も始まって気持ちも改まっていますね。
同じように旧暦でも異名にのせて、年が始まる気持ちを表現していたのかもしれません。
数々の異名もその意味を知ればそんな気持ちも含めて理解が深まり、皆さんの心にそっと残ってくれることでしょう。
来月は「2月」の月名をご紹介します。
各月の月名紹介
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