二十四節気から感じる季節~春分~

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3月も後半に差し掛かり春らしくなりましたね。
今週末の2021年3月20日には「春分の日」がありますが、この春分も二十四節気の一つで古来から行われる行事と関係があります。
また天文学的にも欠かせない存在なのをご存じでしょうか。
本日は二十四節気の「春分」についてご紹介します。

 


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天文学と春分の関係

以前ブログで「冬至」や「立春」は、1年の区切りとして考えられたことをご紹介しました。

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これに対して『春分(しゅんぶん)』は、天文学上で重要な役割を果たします。
現在、二十四節気を定める上で使用されている方法は『定気法(ていきほう)』と呼ばれます。
定気法は「天の赤道と黄道の交点である春分点を基点として24等分して二十四節気を定める方法」です。

天文学で暦の計算をする際には、地球を中心として見える空を1つの球体とする「天球(てんきゅう)」で考えます。
この天球には、地球の自転軸である北極にあたる部分に「天の北極(てんのほっきょく)」、南極にあたる部分に「天の南極(てんのなんきょく)」があります。

地球の中心を通り、自転軸に対して直角な理論上の線を「赤道(せきどう)」といい、赤道を天球上にまで延長してできる大円を「天の赤道(てんのせきどう)」といいます。
一方、地球から太陽を見た時、太陽は1年をかけて天球上を1周しているように見えます。
この天球上の太陽の通り道を「黄道(こうどう)」といいます。
地球の自転は太陽に対して少し傾いているため、黄道も天球上の天の赤道に対して傾いて表されます。

太陽が黄道上を周ると天の赤道と2回交わる点ができ、この点を「交点(こうてん)」といいます。
太陽が南から北に向けて通過する春の時期の交点を「春分点(しゅんぶんてん)」といい、北から南に向けて通過する秋の時期の交点を「秋分点(しゅうぶんてん)」といいます。
この春分点を太陽が通過した瞬間の日が「春分」となります。

ちなみに春分と秋分は太陽が天の赤道上にくることから、昼と夜の長さがほぼ同じになります。

 

日本の祝日に定められている「春分の日」

日本では二十四節気の春分に合わせて『春分の日』という祝日が制定されています。
同じように『秋分の日』も二十四節気の秋分に合わせて制定されたものです。
他の二十四節気は祝日ではありませんが、なぜこの二つだけが祝日なのでしょうか。

この二つが祝日として制定されたのは、1948年のことです。
それ以前には、春分の日と秋分の日にそれぞれ「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」という祝日がありました。
『皇霊祭』とは歴代の天皇や皇后、皇親の霊を祭る行事で宮中行事では大切な大祭でした。
そのため「春分の日」と「秋分の日」を制定した際に元々あった名前を改称し、現在も祝日として制定されているのです。

 

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日本にとってのお彼岸

「皇霊祭」は元々『彼岸の日(ひがんのひ)』に由来して行われるようになった行事です。
一般的には「お彼岸」と呼ぶことが多いですね。
「お彼岸」とは、旧暦で使われた暦日の「雑節(ざっせつ)」の一つで春分の日、または秋分の日を中日なかびとした前後3日間の合計7日間のことです。
また春分の日が含まれるのは「春彼岸」、秋分の日が含まれるのが「秋彼岸」と呼ばれます。
お彼岸にはお墓参りを行うのが一般的ですが、これは日本独自の行事で他の国では見ることがありません。

仏教では生と死の世界を隔てる川「三途の川(さんずのかわ)」を境に、悟りの境地であるあの世の世界を「彼岸」、煩悩にあふれるこの世の世界を「此岸(しがん)」と呼びます。

また仏教の浄土思想における「極楽浄土」西にあるとされています。
西は太陽が沈む方角であり、太陽が真東から昇り真西に沈む春分や秋分には「彼岸」と「此岸」が最も近づき、死者への思いが通じやすいと考えられたことから、彼岸の日にお墓参りを行うようになりました。

 

お彼岸の牡丹餅と御萩の関係

お彼岸にお供えするものといえば「牡丹餅(ぼたもち)」「御萩(おはぎ)」
古来から材料で使用される小豆の赤い色には魔除けの効果があると考えられていたため、邪気を払う食べ物としてご先祖様にお供えされてきました。
どちらも「もち米」「小豆」で作られる和菓子ですが、春彼岸秋彼岸で作り方と呼び名が変わります。
春彼岸に供えるものは「牡丹餅」で、名前は春に咲く「牡丹」から由来されています。
小豆は秋に収穫されるため、春には皮が硬くなるため取り除くのでこしあんを使用します。
一方、秋彼岸に供えるものが「御萩」、こちらも秋に咲く「萩」から由来されています。
収穫したての小豆は皮が柔らかいので、そのまま使った粒あんを使用します。
ほぼ同じ作り方にも関わらず名前が変わるのは、季節を大切に考える日本人らしさがでていますね。

 

祝日では馴染み深い春分ですが、天文学でも行事でも重要な役割を担っています。
春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨とされています。
春は生命の季節、温かい気持ちで春の訪れを春分の日に感じたいですね。

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