二十四節気から感じる季節~大寒~
1月に入って雪も降るようになり、寒さが厳しくなりましたね。
職場でも足元から冷えてきて、厚手の靴下が欠かせません。
二十四節気上もこの季節は寒さが厳しかったようで、1月20日(水)は「大寒」になります。
今回は二十四節気の一つ、大寒についてご紹介します。
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昔も寒かった。読んで字の如くの「大寒」
『大寒(だいかん)』とは二十四節気の一つで、旧暦で「十二月中」を表します。
「寒(かん)」とは冬の寒さのことを表しますが、旧暦では、二十四節気の小寒(しょうかん)を「寒の入り(かんのいり)」、立春(りっしゅん)を「寒の明け(かんのあけ)」と呼び、この期間約30日を「寒の季節(かんのきせつ)、寒の内(かんのうち)」といいます。
大寒はその寒の季節のど真ん中にあたり、最も寒い日と呼ばれています。
言葉に「大」が付くぐらいなので、当時も余程寒かったのでしょうね。
「寒」に行う風習あれこれ
身も凍える「寒」の時期ですが、昔から日本では寒気を利用したり、寒さに負けないように行う風習があります。
1.寒の水と寒仕込み
「寒の水」とは、寒の内に汲んだ水のことを指します。
自然の寒さにさらされたこの時期の水は、雑菌が繁殖しにくいため質が良く、長期保存にも適しているといわれています。
この寒の水は、食べ物や調味料を作るのに最適です。
例えば、寒の水で付いたお餅を「寒の餅(かんのもち)」と呼ばれ、カビが生えないといわれて重宝されていました。
味噌や醤油、酒などもこの寒の水を利用して仕込む「寒仕込み(かんじこみ)」を行います。
水の質が良いのに加えて気温や湿度も低く、酵母を扱うのに適した季節のため、仕上がりも良くなるのだそうです。
2.寒の時期の食べ物
寒の水や寒仕込み以外にも寒の時期ならではの食べ物はたくさんあります。
寒に吹く風を利用したものだと、豆腐を屋外で凍らせ乾燥させた「凍り豆腐」、ところてんを凍らせて乾燥させた「寒天」、魚を塩漬けにしたものを風にさらす「寒風干し(かんぷうぼし)」があります。
寒ブリや寒サバなどの「寒魚(かんざかな)」は産卵に向けて栄養を蓄えるので脂がのって特に美味しくなります。
また、大寒に産まれた「大寒卵」は、滅多に鶏が卵を産まなくなる寒い時期に産まれることから、「栄養がたくさん詰まって体に良い」「金運が上がって縁起が良い」とされています。
3.寒中見舞い
年賀状を出す期間を過ぎた際に代わりに送ることが多い「寒中見舞い」ですが、本来は寒の期間の「寒中」に相手を気遣って送る挨拶状のことを指します。
1年で一番寒い時期なので、相手の体調が気になるのも納得です。
寒の入りの小寒は1月5日頃で、まだお正月の松飾を出す期間の「松の内」であることから、一般的に寒中見舞いを出すのは、松の内が明ける「1月7日」、または「1月15日」を過ぎてからです。
4.精神を鍛錬する寒稽古と寒中水泳
寒い時期だからこそ自身の精神を鍛えるために行われた風習もあります。
武道や芸道で行われる「寒稽古」は、寒の時期の早朝や夜間に行い、寒さから逃げずに打ち勝つことで精神を鍛練することを目的としています。
寒の時期の屋外で行われる「寒中水泳」も、元々は泳法を伝える水練道場の寒稽古の一つですが、現在は年中行事の一つとして実施されていることが多いようです。
寒の季節で寒いからといって何もせず身体を縮こませてしまうのは、勿体ないことです。
寒の恵みを受けた食べ物を食べたり、身体を動かして逆に寒さを自分の力にするつもりで挑んでいくのも良いですね。
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