今が「旬」なたべものたち《赤じそ》
初夏と夏の間に位置する6月。
6月は梅雨の季節であり、雨の名前にもあるように梅仕事を始める人も多いでしょう。
梅仕事の一つである梅干しづくりに欠かせないのが「赤じそ」。
通年で見かける青じそとは違い、赤じそは今の時期しか手に入りませんが、いったいどんな野菜なのでしょうか。
今回は「赤じそ」についてご紹介します。
しそという名前の由来と大葉のハナシ
私たちが普段『しそ』と聞いて思いつくのは、緑色の葉の『青じそ』なのではないでしょうか。
実は「しそ」とは元々「赤じそ」のことを指し、青じそは赤じその変種にあたります。
『しそ』は漢字で『紫蘇』と書きます。
昔、食中毒で死にかけていた若者に紫のしその葉を煎じて飲ませたところ、一転して回復したことから「紫の蘇る草」という意味で「紫蘇」と名付けられたといわれています。
現在でも乾燥させた赤じそは『蘇葉(そよう)』という生薬として利用されています。
また青じそはスーパーで『大葉(おおば)』という名前で販売されているのを見かけます。
「大葉」とは青じその葉の部分を示します。
しそは葉だけでなく芽や穂、実なども食べることができます。
過去に市場で流通させる際に区別をつけるために「大きい葉の部分」という意味合いで「大葉」という名称にしたところ、今の呼び名に定着しました。
赤じその栄養
赤じそには青じそと同じように「βカロテン」「ビタミンE」「ビタミンK」を始めとしたビタミン群を多く含んでいます。
そしてしその独特な風味である「ペリルアルデヒド」には強い抗菌・抗炎症作用があり、食中毒の予防や腸炎改善などが期待できます。
青じそとの大きな違いは、赤じその色素成分であるアントシア系の「シソニン」。
クエン酸に反応して鮮やかな赤色に発色し、高い抗酸化作用や防腐効果を持ちます。
しかし青じそと比べるとアクが強いため、生食にはあまり向かないようです。
赤じそで味わう旬の味
通年見かける青じそと違い、赤じそは旬である6月~7月中旬頃に市場に出回ります。
梅干しで使用するイメージが強い赤じそですが、手に入ったらぜひ作って頂きたいのがジュースにできる「しそシロップ」。
赤じそと水・砂糖・クエン酸があれば簡単に作ることができ、長期保存も可能なので長く楽しむことができます。
赤じその栄養のおかげで夏バテの防止や疲労回復にも役に立ちます。
おかずとして楽しむ場合は、シロップを作った後に残った赤じその葉で「ふりかけ」や「佃煮」にして余すことなく味わえます。
ナスやキュウリを使って「しば漬」にしたり、梅干しを作っていた場合はショウガを「紅ショウガ」にするのも良いですね。
爽やかな香りと鮮やかな色で味以外でも楽しむことができる「赤じそ」。
少しハードルが高く感じるかもしれませんが、実際は手軽に楽しむことができる野菜です。
旬であるとともに季節限定でしか出回らない赤じそを今年は楽しんでみてはいかがでしょうか。
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