今が「旬」なたべものたち 《すだち》
「食欲の秋」なんて言葉があるように、秋は食べ物がひと際おいしく感じるような季節です。
松茸やサンマなどメインとなる食べ物に目がいきがちですが、その美味しさを更に引き立たせる食べ物も同じように旬を迎えるのをご存じでしょうか。
無くても困らない、でも、あるのとないのとでは大違い。
今回はそんな名脇役といえる、今が旬の「すだち」についてご紹介します。
料理を引き立たせるすだちとは
『すだち』は『香酸柑橘類(こうさんかんきつるい)』に属しており、一般的に濃い緑色をした小さなみかんのような形をしています。
「香酸柑橘類」とは、果実の酸味が強く生食には向かない柑橘類のことで、ゆずやレモンなども分類されています。
香りが通常の柑橘類より強いため、果実を絞った果汁や皮などが利用されます。
すだちは漢字で「酢橘」と書きます。
これは昔から食酢として使われていたことに由来しており「酢の橘(たちばな、日本自生の柑橘類)」を意味する「酢橘(すたちばな)」という名前が訛って「すだち」になったといわれています。
よく形が似ている「かぼす」と混同されがちですが、品種自体が別物であり、大きさもすだちの方が小さいのが特徴です。
また、スーパーで売られている状態は未熟果で、熟していくとミカンのように黄色くなります。
すだちの旬は8月から10月頃までですが、その中でも9月に出回る物は最も風味が良いといわれています。
すだちの栄養
すだちには体内の塩分排出を促す「カリウム」や美容効果のある「ビタミンC」、抗酸化力のある「ビタミンE」が多く含まれています。
また、すだちだけでなく香酸柑橘類にいえることですが、酸味の元であり疲労回復効果を期待できる「クエン酸」が豊富に含まれています。
近年の研究で注目を浴びているのは、すだちの皮に含まれているという「スダチチン」という成分で、血糖値の上昇を抑える効果や抗肥満作用が期待できるそうです。
すだちの楽しみ方
すだちを活用するのに真っ先に思い浮かぶのは、絞って果汁を使用することでしょう。
爽やかな酸味と香りは料理のアクセントになり、焼き魚や刺身、鍋物や揚げ物などにかけると美味しいですね。
名前の由来の通りお酢の代わりに使用して、酢の物やドレッシング、ポン酢しょうゆなどを作るのも良さそうです。
まだ少し暑い日があるこの時期には、果汁を絞ってはちみつと炭酸水などで割ったジュースにしても楽しめます。
果汁を絞った後の皮にも栄養があるので、すりおろして炊き込みご飯やパスタに加えたり、皮ごとジャムにしたりするのもおすすめです。
すだちの香りは飛びにくいので、皮と青唐辛子と塩をフードプロセッサーにかけて、ゆず胡椒ならぬ「すだち胡椒」にするのも良いですね。
なかなかメインになることが少ないと思われるすだちですが、その香りと酸味の存在感は引けを取りません。
寧ろ、すだちがあってこそ料理が際立つといっても過言ではありません。
和洋中様々な料理に合うので、あまり難しく感じずにまずはひと絞りしてみるのはいかがでしょうか。
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