見上げた十二星座にまつわる物語~牡羊座~
そろそろ3月も終わりです。
来週には春をしっかりと感じられる季節になっていると嬉しいですね。
本日ご紹介する十二星座は、モフモフとした見た目が想像できる「牡羊座」です。
星空での形や神話をご紹介していきます。
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おひつじ座/牡羊座/Aries/アリエス(エアリーズ)
基準誕生日期間:3/21~4/19
おひつじ座は『横たわっている角の生えた羊』をモチーフにした星座です。
西洋占星術の「黄道十二宮」においては、天文学の基準でもある『春分点(しゅんぶんてん)』が含まれていたことから、おひつじ座が位置する「白羊宮」が1番目となっています。
基準誕生日期間は3月下旬ですが、空で最も観測しやすいとされる「20時正中」になるのは12月の下旬頃です。
おひつじ座の星図
おひつじ座は20時正中になると南の空高くに見えてきます。
観測する時には、おひつじ座で一番明るいαの星を探してみましょう。
αは、うお座を探す時に目印にした南西側にある『秋の大四辺形』と日本で『すばる』と呼ばれる南東側にある『プレアデス星団』に挟まれた真ん中あたりに見つけられます。
αを見つけた後は、そこからひらがなの『へ』の字を逆さまにしたような形に沿って星を探します。
おひつじ座の恒星で固有名詞が名付けられているのは全部で6個です。
恒星名 | 固有名 | 意味・由来 |
α | ハマル(Hamal) | 子羊 |
β | シェラタン(Sheratan) | 2つ |
γ | メサルティム(Mesarthim) | 従者 |
δ | ボテイン(Botein) | 小さなお腹 |
39番星 | リリーボレア(Lilii Borea) | 北のユリ |
41番星 | バラニー(Bharani) | ナクシャトラの第2宿 |
おひつじ座にまつわる神話
おひつじ座は星座絵だとただの羊に見えますが、そのモデルはギリシャ神話に出てくる『黄金の毛を持つ羊』といわれています。
古代ギリシャのボイオーティア地方にはオルコメノスという都市国家がありました。
その国を治めていた王様『アタマース』とその先妻の『ネペレー』の間には、息子の『プリクソス』と娘の『ヘレー』という双子の兄弟がいました。
その後、アタマースは後妻に『イーノー』を迎えましたが、イーノーは先妻の子どもたちのことが気に食わなかったのです。
そこでイーノーは種麦に細工をして作物が実らないように工作した後、改善するためには「プリクソスをゼウスの生贄に捧げる必要がある」という嘘の神託をアタマースに吹き込みました。
この企みを知ったネペレーはプリクソスを救うためにゼウスに助けを乞いました。
その時に遣わされたのが、空を飛ぶことができる金色の羊だったのです。
そしてアタマースがプリクソスを生贄に捧げようとしたその時、ネペレーはプリクソスを救い出し、妹のヘレーと共に羊の背に乗せて逃がしたのでした。
逃げる途中、不運にも妹のヘレーは途中で海に落ちて死んでしまいますが、プリクソスはなんとかコーカサス地方のコルキスまで逃げることができました。
プリクソスはこの地の王『アイエーテース』に受け入れてもらい、王女の『カルキオペー』と結婚。
金色の羊の金毛皮はアイエーテースに贈られたのでした。
少し切ないおひつじ座のお話ですね。
この羊の金毛皮はその後のギリシャ神話でも登場しますが、それはまた別のお話。
来月はおうし座をご紹介しますので、お楽しみに。
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