見上げた十二星座にまつわる物語~水瓶座~
今やプロフィールの項目の一つとして有名な誕生星座。
その日の運勢や人との相性を占ったり、自分でも知らなかった性格を知れたりと、カルチャーの一つとしても人気があります。
以前、このブログでも黄道十二星座についてご紹介したことがありました。
このトピックでは、毎月の基準となる星座とそれにまつわる神話などをご紹介していこうと思います。
トップバッターである今月は「水瓶座」についてご紹介します。
黄道十二星座についてのブログはコチラ
みずがめ座/水瓶座/Aquarius/アクエリアス
基準誕生日期間:1/20~2/18
みずがめ座は『水瓶を抱えた人物』をモチーフにした星座。
十二星座の中では2番目に大きな星座で、実際の星座は秋である9月下旬頃に南の空で観測することができます。
但し、2等星以上の星が一つもないため、都会のような明るい場所では肉眼で見ることは難しい星座です。
みずがめ座の星図
みずがめ座を空で観測するには、すぐ近くにある『みなみうお座』にある1等星『フォーマルハウト(α PsA)』を探します。
そこから天頂に向かって見上げていくと、みずがめ座の目印であるγ・ζ・η・π で作られるYの形をみつけることができます。
このYの形は英語で星群『Watar Jar(水瓶)』と呼ばれていますが、日本では天文民俗学者の『野尻抱影(のじりほうえい)』が三ツ矢サイダーの商標のマークに例えたことから『三ツ矢』と呼ばれて親しまれています。
みずがめ座には13個の恒星に固有名詞が付けられています。
恒星名 | 固有名 | 意味・由来 |
α | サダルメリク(Sadalmelik) | 王の幸運 |
β | サダルスウド(Sadalsuud) | 幸運中の幸運 |
γ | サダクビア(Sadachbia) | テントの幸運 |
δ | スカト(Skat) | すね |
ε | アルバリ(Albari) | 飲み込む者 |
θ | アンカ(Ancha) | 腰 |
κ | シトゥラ(Situla) | バケツ |
ξ | ブンダ(Bunda) | 月宿名 |
HD 206610 | ボソナ(Bosona) | ボスナ川 |
HD 212771 | ライオンロック(Lionrock) | 獅子山 |
WASP-6 | マロフ(Márohu) | 干ばつの神 |
HATS-72 | ゼンブラ(Zembra) | ゼンブラ島 |
WASP-69 | ウーリ(Wouri) | ウーリ川 |
みずがめ座にまつわる神話
みずがめ座の主な恒星を星座線で繋いだ形は「水瓶を抱えた人物」がモチーフになっています。
その姿の元になったと言われている神話は諸説ありますが、有名なのはギリシャ神話に登場する『ガニュメーデース』と呼ばれる青年です。
ガニュメーデースは、都市『トロイア』の名祖「トロース」の息子で王子でした。
彼はギリシャ神話の中でも一二を争うほどの美少年だといわれています。
そんな彼が、なぜみずがめ座のモチーフになったのでしょうか。
かつてオリュンポス山には、オリュンポス十二神と呼ばれる神々が住んでいました。
その彼らが宴会を行う際、給仕係として大神「ゼウス」と正妻「ヘーラー」の娘『ヘーベー』が担っていました。
ある時、英雄『ヘーラクレース』が死後神の座に上った時、それまで彼を憎んでいたヘーラーは和解し、娘のヘーベーを妻に与えることにしました。
そのため、宴会の給仕係がいなくなってしまいました。
そしてゼウスが新しい給仕係を探している時に発見したのが、美少年ガニュメーデースでした。
そのあまりの美しさにゼウスは心を奪われ、鷲の姿となったゼウスはガニュメーデースを攫らってしまうのです。
ガニュメーデースは永遠の若さと不死を与えられ、以降給仕係として仕えることになるのでした。
みずがめ座の水瓶は彼が給仕をする時に使っていたものであり、その口からは神々に給仕していた不死の酒「ネクタル」が流れ落ちている様が描かれているのです。
左手に持っているものは「自分の腰布の端」や「給仕のトーション」、はたまた「羊飼いの杖」ともいわれています。
一つ一つの星座には、ギリシャ神話に基づいて様々な逸話が存在します。
今回はゼウスに振り回された青年の話でしたが、その姿は十二星座としても美しい姿です。
その他の逸話を探してみても面白いかもしれませんね。
来月はうお座についてご紹介しようと思います。
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