自宅内でも油断大敵。死亡原因にもなる転倒や転落に気をつけましょう。

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人は年を重ねていくと、少なからず身体が思うように動かなくなっていきます。
特に「立つ、歩く、座る」の動作は日常生活では欠かせない分、変化が顕著に現れます。
そうなってくると気になるのが、動作時に発生する恐れがある転倒や転落です。
実はこの転倒や転落、外だけでなく自宅内でも多く発生しているのをご存じでしょうか。
今回は死亡原因の上位に位置する「転倒」や「転落」について触れていきたいと思います。

 

高齢者の死亡原因の「不慮の事故」

現在高齢者が死亡する主な原因は何なのでしょうか。
厚生労働省では毎年「人口動態調査」で出生や死亡などの人口の集計を行っています。
公表されている中で最新の「令和元年の人口動態統計(確定数)」死亡原因の順位を確認すると、どの世代にも必ず『不慮の事故』というものが含まれています。
参考に一般的に高齢者と呼ばれる「65歳以上」の世代の死亡原因を以下の表にまとめました。

※「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」の統計表(厚生労働省)を加工して作成

この「不慮の事故」というのは「急激かつ偶発的な外来の事故」のことを指します。
ここには「交通事故」「自然災害」なども含まれますが、この内「交通事故」以外の不慮の事故の発生場所を見てみると38.9%家庭で起こっていることが分かります。

※「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」の統計表(厚生労働省)を加工して作成

家庭で発生している不慮の事故の内容を確認すると「溺死及び溺水」44.3%「窒息」22.9%「転倒・転落・墜落」17.4%と3番目に多く発生しています。


※「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」の統計表(厚生労働省)を加工して作成

 

令和元年の高齢者の転倒と転落・墜落の現状

死亡に至らなかったとしても転倒や転落の事故は、毎年多数発生しています。
東京消防庁管内で平成27年から令和元年までの5年間における高齢者の搬送理由は「その他」と「不明」を除くと、なんと82.1%「転倒」によるもので、次いで「転落」10.5%になります。
他の原因と比べてみても圧倒的に発生件数が多いのが分かります。

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」(東京消防庁)より画像の配置を変更して引用

では令和元年中のデータをもとに、転倒と転落の概要を見てみましょう。
令和元年中に『転倒』が発生している場所は、住宅等居住場所が56.0%と半数以上を占めており、その内訳は「屋内」が30,815人「屋外」が2,709人になります。
つまり、ほとんどの転倒事故は「住宅内で発生している」ことになります。
また「住宅等居住場所」の中で、高齢者の転倒事故が多く発生している場所は「居室・寝室」で22,902人になります。
2位の「玄関・勝手口」の3,187人に比べると圧倒的に多いですね。

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」の「高齢者の「ころぶ」事故の発生場所(令和元年中)」(東京消防庁)より画像の配置を変更して引用

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」の「住宅等居住場所における高齢者の「ころぶ」事故の発生場所上位5つ(令和元年中)」(東京消防庁)を元に作成

続いて『転落や墜落』が発生している場所を見てみると、住宅等居住場所が72.4%を占めています。
全体の事故の原因は「階段」や「ベッド」、「椅子」など身近なものが原因になっているのが分かります。

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」の「高齢者の「落ちる」事故の発生場所(令和元年中)」(東京消防庁)より引用

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」の「高齢者の「落ちる」事故の事故原因上位5つ(令和元年中)」(東京消防庁)を元に作成

それぞれの事故は、初診時に入院の必要がない「軽症」だと診断されることが多いですが、「転倒」だと37.6%「転落・墜落」だと41.0%が入院が必要になる「中等症」と診断されています。
全体のおよそ4割以上が入院が必要になっているのです。

※「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」の「「ころぶ」事故による高齢者の初診時程度別救急搬送人員(令和元年中)」、「「落ちる」事故による高齢者の初診時程度別救急搬送人員(令和元年中)」の(東京消防庁)より画像の配置を変更して引用

特に高齢者は加齢により骨密度が低下するため、転倒や転落した時に骨折をしてしまうケースが多いようです。
一度骨折してしまうと長期間の治療が必要になるためリハビリが難しく、最悪そのまま寝たきり生活に繋がる恐れもあります。

 

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転倒や転落のリスクを少しでも減らすためにできること

たった一度の転倒でその後一生寝たきり生活になるのは避けたいもの。
とはいえ、加齢に伴う症状はなかなか防ぐことができません。
そのため、自身の身体状況を自覚した上で対策をとる必要があります。

転倒事故対策

・立ち上がり動作
椅子やトイレ、浴槽等から立ち上がろうとしたとき、バランスが取れずに転倒してしまう場合があります。
何気ない動作ですが、薬を服用していると副作用で立ちくらみやふらつきが起きやすくなる場合もあります。
壁や机など、安定している物につかまりながら立ち上がるようにしましょう。

・着替え
ズボンや靴下、靴などを着替えるときに片足立ちで行うかたも多いと思います。
しかし、バランスが取りづらい姿勢は、極力とらないに越したことはありません。
万が一、転倒した場合、衣服が邪魔で手をつくなどの咄嗟の行動もとれないかもしれません。
無理せずに腰をかけて行いましょう

・移動
筋力が低下すると足がなかなか上がらなくなってきます。
こうなると、歩くときの動作に多いのがつま先が上がらない歩き方、所謂すり足です。
家の中には、間仕切りや襖やドアの敷居など小さな段差が意外と多いもの。
すり足だと僅かな段差でも引っ掛かり、転倒する恐れがあります。
足の筋力を向上させて、足を上げて歩くようにしましょう
段差自体を少なくするのも一つの手段で段差解消スロープを設置したり、敷居を取り除くリフォームを行うことも有効です。

・物の配置
例えば自分が移動する先に電源のケーブルが横切っていたり、何か物が置いてあったりしませんか。
当然避けるために跨ごうとすると思いますが、こちらも両足立ちしている状態よりも不安定になるので、転倒のリスクが増えます。
最悪気づかなかった時に引っ掛かったり、踏んづけて滑ることもあります。
自分の通り道に障害物が無いように家の中の物の配置を工夫しましょう。

・夜の明かり
夜に家の中を移動するとき、暗い場所はありませんか。
昼間には見えている段差も夜間は視界が悪くなり、距離感も取りづらくなります。
暗い場所を通るときには明かりをつけるようにしましょう。
いちいち電気をつけるのが煩わしい場合は、暗くなると足元を照らしてくれる「フットライト」を利用するのも一つの方法です。

転落・墜落事故対策

・階段の手すり
最も転落する可能性が高い場所、階段。
バランスを崩しやすいので、手すりを持ちながら昇り降りをするようにしましょう。
既に手すりが設置されている場合は、滑りにくく握りやすい手すりなのか・設置する高さは適切であるかを確認してみましょう。

・階段の段差
靴下やスリッパは、素足よりも滑りやすくなっているので転落事故が起こりやすくなります。
有効な方法としては、階段に滑り止めを利用することです。
種類も豊富で、角、面、端で貼る箇所が違っていたり、最近では、見た目がおしゃれなものや蓄光加工で暗い時に光るものなどもあります。
但し、靴下やスリッパの素材によっては逆に滑りやすくなることもあるので、注意してください。

・ベッド
階段に次いで多いのが、ベッドからの転落。
寝ている時に転落するだけでなく、夜間にトイレなどで起きた時に、うまく降りられずに転落してしまうケースがあります。
ベッドからの転落防止の手すりを利用したり、転落した時に少しでも衝撃を和らげるために高さの低いベッドにする・マットを敷くなどの工夫をしてみましょう。

・脚立、椅子、踏み台
日常生活で高所の作業が必要になる場合がありますが、転落する可能性があることを忘れないようにしましょう。
よく使用するものは低いところに設置する、高所作業をするときは一人で行わない等の対策をとりましょう。

 

転倒・転落・墜落の危険性は、日常の至る所にあふれています。
特に自宅だと自分の見知った場所なので、油断していることが多いのではないでしょうか。
どんな時でも何が起こるか分からないので、自分は大丈夫だと過信するのは避けた方がいいでしょう。
実際に起こって手遅れになってしまう前に「転ばぬ先の杖」で対策をとってみてはいかがでしょうか。

<出典>
・「令和元年(2019)人口動態統計(確定数)」の統計表(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei19/index.html
・「救急搬送データからみる高齢者の事故~日常生活での高齢者の事故を防ぐために~」(東京消防庁)(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/202009/kkhansoudeta.html

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