高齢者になっても自立した生活を目指すことができるのか確認。判断基準として使われるADLってなんだろう。

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高齢者になると、今まで自分でできていたことが出来なくなってくることがあります。
歩くのが少し辛い、家事が思い通りにできない、最悪人の介護がないと何もできなくなることも・・・
自身が高齢者になった時に介護を必要とせずに自立した生活を送れるかは、重要な判断基準です。
介護やリハビリテーション業界では、この自立した生活を送れるかどうかの判断基準に「ADL」という言葉を使います。
私たちにはあまり馴染みのない言葉ですが、どういったものなのでしょうか。
今回は「ADL」についてご紹介します。

 

日常のことがどれくらい行えるのかを指標にした「ADL」

『ADL』「Activities of Daily Living」の略称で1945年にニューヨークで生まれた概念です。
日本では「日常生活動作」と訳されています。
人は日常生活を行う上で、様々な動作を行います。
しかし加齢に伴い心身の機能が低下すると、今までできていた動作への労力や達成度が変化します。
そのため高齢者には「日常生活における動作を他者の力を借りずにどこまで行えるのか」を評価し、その人に合った介護やケア方法を検討する必要があります。
「ADL」はその評価の指標のことを指します。

「ADL」は「BADL」「IADL」に分類されます。
『BADL』
「Basic Activity of Daily Living」の略称で「基本的日常生活動作」といわれます。
私たちには、日常生活の中で何度も繰り返して行う動作があります。
例えば食事やトイレはその動作の一つで、生涯全くしない人というのは、おそらくいないでしょう。
このような「日常生活における基本的かつ具体的な活動」である「寝起き動作・着替え・身だしなみを整える・徒歩や車いすの移動・食事・トイレ・入浴」の動作のことを指します。

『IADL』「Instrumental Activities of Daily Living」の略称で「手段的日常生活動作」といわれます。
こちらはBADLよりもさらに「複雑で高次な動作」のことです。
料理や掃除、買い物などの家事・公共交通機関を利用した移動・金銭や服薬の管理・電話の応対などの動作のことを指します。

 

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「ADL」の評価方法

ADLは「できるADL」「しているADL」のレベルに分かれます。
「できるADL」は、リハビリ訓練や評価をする際にできるレベルのADLで、やれる能力があることを指します。
「しているADL」は、普段から日常的に生活で行っているADLのことを指します。
レベルとしては「できるADL」よりも「しているADL」の方が高い状態になります。
例えば、同じ「歩く」という行動に対して、杖などもなく歩ける場合もいれば、倒れないように必死に踏ん張って歩ける場合もあります。
どちらも「できるADL」ですが、その行動に対しての労力は随分差があります。

評価をするときには、この労力量を適切に見極める必要があります。

ADLの評価方法には、様々な指標が用いられています。
ここでは、有名なものをいくつかご紹介します。

◆BADL
・Barthel Index(バーセルインデックス)
「食事・移乗・整容・トイレ動作・入浴・歩行・階段昇降・更衣・排便自制・排尿自制」の10項目を「できるかできないか(できるADL)」を点数で評価します。

・FIM(機能的自立度評価法)
「Functional Independence Measure」の略称で、「認知項目(5項目)」と「運動項目(13項目)」を「行っていること(しているADL)」を評価します。

◆IADL
・Lawton(ロートン)の尺度
「電話の使用・買い物・食事の用意・家事・洗濯・徒歩以外の移動・指示通りの処方薬の服用・金銭管理」の8項目内で当てはまる項目を選択して評価します。

・FAI
「Frenchay Activities Index」の略称で、15項目を面接方式で実施します。
社会的な行動能力を過去3か月~6か月間を振り返って採点します。

 

ADLは、将来自立した生活を送れるかどうかの重要な目安です。
ひと口に評価といっても、その日の体調によって評価も変化します。
評価の変化を汲みとり、適切な介護やリハビリテーションを行えば、私たちにとって満足のいく生活に繋がっていくでしょう。
まだ介護が必要でない方でも、将来的に評価の項目内容を「しているADL」にすることを目標にするのもいいかもしれません。
みなさんにとっての「満足できる生活」を考えるきっかけになれれば幸いです。

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