決めることではなく話をすることに意味がある。一人一人のための人生会議。

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突然ですが、みなさんは人生について考えたことはありますか?
自分がこれまで歩んできた時間を振り返ってみたり、この先自分はどうなっていくのだろうと漠然とした未来を考えてみたり。
私自身は昔から「if」を考えることが割と多く、ふとした瞬間に考えることがあります。
しかし、いくら未来を考えていてもその「もしもの時」がきたとき、どれだけ後悔しないでいられるのでしょうか。
今回は、そんな自身の人生のためにしておきたい「人生会議」について少し触れようと思います。

 

人生会議の意味

『人生会議』とは、「Advance Care Planning(アドバンス・ケア・プランニング、以下、ACP)」の愛称のことです。
「ACP」とは、『自分自身が将来、認知症や意識不明などで意思決定が難しくなった時に、医療やケアの対処方法をどのようにしてほしいのかという望みを前もって考え、その意思を家族などの大切な人たちと話し合うこと』をいいます。

例えば、結婚や子育てなどの「将来設計」について考えたり、誰かと話したりすることはありませんか?
「ACP」は、言うなれば「医療面の将来設計」、将来設計と同じように自身が望んでいる設計を組み立てて、周りと共有することになります。

 

そもそも話すこと自体が不謹慎?人によって違う「命のこと」の考え方

このような話題が挙がったときに必ず出てくる意見の一つが「死んだときのことを話すなんて縁起でもない」という意見です。
以前にも厚生労働省が作成した啓発ポスターで騒動になっていたことを記憶されている方もいるのではないでしょうか。

確かに「命のこと」というのは、難しくデリケートな話です。
人によってはその話題自体が恐ろしく不安で、一切聞きたくないという方もいるでしょう。
そしてそう考えること自体は何も間違っていないと私自身も思います。
では、「命のこと」は誰も話題に挙げたくないものなのでしょうか。

厚生労働省が約5年おきに行っている「人生の最終段階における医療に関する意識調査」というものがあります。
この調査の最新の結果「平成29年度人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」の「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の賛否について」の回答結果を見てみると、一般国民(973名)のうちそれぞれ、64.9%「賛成である」2.2%「反対である」30.7%「わからない」2.3%「無回答」となっています。
この結果から「ACP」、つまり「命のこと」について話し合うことの重要性は半数以上の方が賛成しているという事になります。


「平成29年度人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」(厚生労働省)を加工して作成

とはいえ、「ACP」で大切なのは話をする「本人の意思」です。
話をしたいと考える人もいれば、話なんかしたくないと考える人もいます。
意思がある人とは話を進め、意思がない人とは無理に話をしようとせず、尊重することが大切です。

 

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出来ることから始める、人生会議のやりかた

人生会議のやり方は、大きく3つのSTEPに分かれています。

1.自分の大切にしていることは何かについて考える
2.自分が信頼し、いざという時に代わりに医療やケアについて話し合ってくれる人を考える
3.実際に話し合いをし、その結果を周りと共有する

人生会議では、無理に一度で決めきる必要はありません。
考えたタイミングと範囲で自分がどうしたいのかを気づくことが大切です。

また、3つのSTEPが完了しても、そこで人生会議は終わりではありません。
時間が経つにつれて、心身の状態は変化するため、それに応じて意思も変化することもあります。
定期的に自分の考えを整理しなおすために、STEPの初めから繰り返し考えて話し合いましょう。
具体的にどう考えればよいかわからない人は、厚生労働省から人生会議の学習サイト「ゼロからはじめる人生会議「もしものとき」について話し合おう」が公開されています。
人生会議についてのコラムの紹介や、質問形式で考えをまとめられるコーナーがあるので、ぜひ活用してみてください。
難しく考えることに抵抗がある人には、きっかけを作りやすい「もしバナゲーム」というカードゲームがあります。
これは、一般社団法人の「iACP」が開発したゲームで、米国法人の「Coda Alliance」が開発した「GO WISH GAME」を原型に翻訳・出版を行っています。
カードには人が重病や死の間際によく口にする「大事なこと」が書かれており、このカードを通して家族や友人と話をするきっかけを作ることができます。

 

人生はたった一度きりで、何が起こるか分かりません。
これは私個人の意見ですが、人生において辛いことはたくさんありますが、その中でも「後悔」だけは出来る限りしたくないと思っています。
後悔は、やれることをやらなかった・出来ることが出来なかった、そんな叶わなかったことを悲しむときにすること。
後悔しないための方法の一つとして人生会議は有意義なものだと思います。
突然自分自身の思いを伝えられなくなった時に、代わりに自分の思いを尊重し引き継いでくれる人がいる。
それってとても心強いことなのではないでしょうか。
関心を持った方や今まできっかけが無かった方へ、少しでも人生の糧になれればと思います。

出典:
・「平成29年度人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/saisyuiryo_a_h29.pdf
・「ゼロからはじめる人生会議「もしものとき」について話し合おう」(厚生労働省)(https://www.med.kobe-u.ac.jp/jinsei/index.html)
・「もしバナゲーム」(iACP)(https://www.i-acp.org/game.html

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