グッと寒くなる時期に気をつけたい。熱中症と同じぐらい危険な低体温症。

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誰もが寒さで身を震わす季節、冬。
誰もが温かい服を着たり、カイロを使ったりしますが、それでも寒さからは完全に逃げることはできません。
『なんだか身体がいつもよりも冷えてきた・・・』そう感じたのなら、少し危険な状態かもしれません。
今回は、冬の寒さに起因する低体温症についてご紹介します。

 

そもそも体温って何の温度なのか

『体温(たいおん)』は文字通り「体の温度」のことです。
自分の体温が今何度なのかは、健康状態の確認として重要視される要因の一つです。
実は、体温は体の場所によって温度が異なります。

手や足の末端や顔など体の表面の温度は、季節や環境などの温度変化の影響を受けやすいため、安定しません。
この体温を『表在体温(ひょうざいたいおん)、末梢温度(まっしょうおんど)』といいます。
対して体の内部は、心臓などの人間の生命活動に必要な臓器の働きを保つために、一定の温度を保っています。
体の内部の温度を『深部体温(しんぶたいおん)、中枢温(ちゅうすうおん)』といいます。
一般的に体温とは、深部体温のことを指します。

しかし深部体温を測るため体の内部に温度計を入れる・・・ということは普段簡単にはできません。
なので体の内部に近く、尚且つ測る時に体の負担が少ない部分の温度を測ります。
この部分が脇、耳や口の中、さらには直腸になります。
脇は体の表面ですが、しっかりと閉じることにより、深部体温に近い温度を測ることができます。

 

上がりすぎても下がりすぎてもダメな体温の調節

人間の深部体温はおよそ36.8~37.2度を保っています。
これは体の臓器が活発に動くのに最適な温度といわれています。
この温度を保つために人間の脳には『体温調節中枢(たいおんちょうせつちゅうすう)』があります。
ここでは全身の体温を感知し、調節する指令を出す機能が備わっています。

例えば基準の温度よりも高くなった場合は、体中の血管を広げ、発汗量を上げて体の熱を外に放出します。
また体の代謝を下げて筋肉の活動を抑え、体温がこれ以上上がらないようにしようとします。

反対に基準の温度よりも低くなった場合は、体を震わせて筋肉を動かし、熱を作ります。
代わりに血管を収縮して発汗量を下げ、熱が体の外に逃げるのを防ぎます。

 

体温調節を担う体温調節中枢ですが、極度の外気温の変化によって体温調整が間に合わないことがあります。
また筋肉量の低下で熱の産生量が少なくなったり、ストレスなどで自律神経が乱れたりして、体温調節中枢が正しく機能しないこともあります。

様々な要因で深部体温が上がりすぎてしまった状態で『熱中症(ねっちゅうしょう)』、下がりすぎてしまった状態で『低体温症(ていたいおんしょう)』を発症します。

 

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高齢者における低体温症の危険性

熱中症は気を付けている方も多いと思いますが、実は低体温症も侮れません。
厚生労働省が人口の移り変わりを調査した『人口動態調査』には、年代別の死因が記載されています。
その中で「自然の過度の高温への曝露」「熱中症」「自然の過度の低温への曝露」「凍死」の死亡数にあたります。
凍死は「低体温症が原因による死亡」のことを指します。
2020年の一般的に高齢者とされる65歳以上の死亡数を見てみると、熱中症は1,316人に対し、凍死は854人に上ります。
熱中症と比べると多くはないですが、決して少ない数字でもないのです。


※「令和2年(2020)人口動態調査」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/index.html)の「死亡数,死因(三桁基本分類)・性・年齢(5歳階級)別 (2) ICD-10コード V~Y、U」を加工して作成

低体温症は、深部体温が35度以下になると症状が現れます。
35~32度までは、熱を生み出すために長時間身震いする軽度の症状が見られます。
31度以下になると、筋肉が硬直を始めて身震いが止まり、段々と意識が朦朧としてきます。
その後、28度以下になると意識が無くなり昏睡状態へと陥り、20度以下になると死亡してしまうのです。

高齢者になると運動量の低下により、筋肉量が少なくなるので熱の産生量が少なくなります。
加えて、加齢により体温調節中枢が低下していくため、体温調節機能が鈍くなるばかりか、低体温症の症状自体がみられない場合があります。
そうなると、室温が低い屋内でも体が寒いことを自覚できず、体温が下がり続けて低体温症を発症してしまうのです。
このような高齢者に見られる低体温症を『老人性低体温症(ろうじんせいていたいおんしょう)』といいます。

 

低体温症を予防しよう

軽度以上の低体温症になると自然治癒は難しく、早々に医療機関で処置を受ける必要があります。
しかし高齢者は低体温症の症状が出にくいので、気づいた時には危険な状態になっている可能性もあります。
そのため、まずは低体温症にならないように予防することが大切です。
冬場は室温を20度以上に保つようにし、厚手のものや肌着を増やして冷えにくい格好をしたり、ひざ掛けや湯たんぽなどで体を温めたりします。


食べ物は根菜類しょうが・ねぎなど体を温める食品を食べるようにし、飲み物はアルコール飲料以外の温かいものを飲むようにします。

可能であれば普段から軽い運動をして、筋肉量を下げないようにすることも大切です。
なにより、本人が寒さに気づきにくくなっているので、周りの人が普段と変わったことがないかを気にかけるようにしましょう。

 

この時期は突然寒くなることもあり、まだまだ油断はできません。
少しでも低体温症のリスクを下げるために普段から体が冷えないように意識したいところです。
寒さを感じた時は無理に我慢をせず、暖かくして体を労わってあげましょう。
早く暖かい季節が来ると良いですね。

出典:
「令和2年(2020)人口動態調査」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/index.html

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