水面に映し出される幻想的な風景。「天空の鏡」と呼ばれる鏡面反射とは。

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何気ない景色も、たった一つの自然現象でその姿を大きく変化させます。
様々な条件が整った時にしか見られない自然現象は、神秘的で私たちに感動も与えてくれるでしょう。
ほぼ運任せではありますが、どのようなメカニズムで発生しているのかを知るのも面白いと思います。
今回はそんな面白くも奥深い自然現象の一つ、ウユニ塩湖で見ることができる「天空の鏡」を作り出す「鏡面反射」についてご紹介しようと思います。

 

ウユニ塩湖ってどんなところ?

日本から約17,000km離れた、南アメリカの中央部にある国『ボリビア多民族国(通称ボリビア)』

その南西部に『ウユニ』と呼ばれる街があります。
その街から車で1時間ほど、アンデス山脈中のアルティプラノ高原にあるのが『ウユニ塩原(えんげん)』と呼ばれる塩の大地です。

一般的に『ウユニ塩湖』と呼ばれるこの場所は、大昔にアンデス山脈が隆起した際、大量の海水が山の上に残されたことによりできました。
そのため標高は、だいたい富士山と同じ高さの約3,700mに位置します。
地図上からでも見て分かるその広大な地は、南北に約100km東西に約250km広がっており、約11,000㎢にもなります。
5~10月頃は雨がほとんど降らない乾季で、ウユニ塩湖の表面はほぼ乾いており、塩で真っ白な大地に乾燥して浮かんだ六角形の模様を見ることができます。

そして11~4月頃の雨が降りやすい雨季に見ることができるのが『天空の鏡』と形容される有名な現象。
ウユニ塩原に降った雨が溜まり、水面が鏡のように湖面を挟んだ景色を映し出します。
風がなく天気の良い日には空や雲の境目が曖昧になり、まるで自分が浮かんでいるかのような錯覚を覚えるほどの絶景になります。
そんな鏡のような場所が高い標高に存在しているため「天空の鏡」と名付けられたそうです。

 

美しい鏡が見られるその理由

ここからは天空の鏡のような現象がどうして起こるのかを紐解いていきます。

私たちの目は物体から発せられた無数の光を受け取ることにより、その物体を見ることができます。
そのため、光が無いところや光を受け取れない場所にある物体は見ることができません。

物体には自ら光を発する「光源(こうげん)」とそうでないものに分かれます。
太陽や火、電球などは光源に分類され、これらから発せられた光が直接目に届くとその光源を見ることができます。

では自ら光を発することができないものは、どうやって見えているのでしょうか。
何もない状態では光は必ず直進しますが、物体に当たると「反射する」という性質があります。
光源では無いものは光源からの光を反射し、その反射した光が目に届くことにより見ることができるのです。

それでは鏡で物体が見えるのは、なぜなのでしょうか。
鏡で見えている物体は物体が反射した光を鏡が反射し、その光が目に届くことで見ることができます。
このとき、鏡のように表面に殆ど凹凸が無いものに光が当たると、入ってきた光の角度と同じ角度で光が反射します。
人間の脳は「光は直進してくるもの」と思い込んでいるため、この等しい角度で反射した光が目に入ると、自分の目線の先に物体があるように見えてしまいます。
この反射を『鏡面反射(きょうめんはんしゃ)』といいます。

この鏡面反射は水面でも起こりますが「景色全体を綺麗に映す」という条件になると難しくなります。
景色全体を映すためには広い範囲の水面が必要になりますが、通常の湖だと水底が凸凹していたり、水深が深くなったりして波が立ちやすくなります。
水面に凹凸ができると光の反射する向きが一定でなくなるため、水面に映った景色が歪んでしまうのです。

ウユニ塩湖はその広大な地でありながら、その高低差はわずか50cmしかなく「世界で一番平らな場所」といわれています。
そのため、雨は平らな地に薄く広がって冠水するので風の影響を受けにくくなり、ほとんど波が立たなくなるため水面が安定します。
また塩で真っ白な地面なので、景色がより綺麗に映りやすくなります。
これらの好条件が重なることにより「天空の鏡」と呼ぶに相応しい姿になります。

 

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日本にいながら「天空の鏡」を体験してみたい

人生で一度は見てみたい「天空の鏡」ですが自然が絡んでくるため、いつでも綺麗に見られるわけではありません。
雨季と言えど雨が降らない日もあり、降ったとしても乾燥しやすい地域のため、すぐに干上がってしまうこともあります。
水が張っていたとしても風が強い日だと水面が揺れてしまいますし、そもそも雨上がりの天気が悪いこともあります。
日本からかなりの遠方なので長時間の移動も必要ですし、人気がある雨季だと50万円以上掛かることもあります。
時間を作り苦労して行ったけど条件が悪くて見られなかった・・・ということも普通にあり得ます。

そんな中、2017年にSNSで「まるでウユニ塩湖のよう」とされる写真が話題になりました。
地元在住のフォトグラファーの方が撮影した写真で、場所は香川県三豊市仁尾町父母ヶ浜
約1kmの長い海水浴場で、瀬戸内海の中心に位置します。

父母ヶ浜は岸から遠い沖までの水深が浅い「遠浅(とおあさ)」のため、潮が引く干潮になると干潟が現れます。
この時に海岸のあちこちにできる潮だまりは、面積も広く波の影響を受けないため綺麗な鏡面反射をしやすいのです。
風が弱い夕暮れ時と干潮が重なる時期になると、夕焼け空が潮だまりに映り込み美しい写真が撮れることがあります。

それ以外にも全国各地で鏡面反射が美しい場所が数多く存在します。
最近では鏡面反射で撮影した写真を「リフレクション写真」と呼んで話題になっています。

 

自然でみることができる現象の一つ「鏡面反射」。
地平線を挟んで鏡映しになる世界は、幻想的でとても美しいと思います。
少しずつ外出しやすくなりつつある今、素敵な景色を見つけに行くのも良いかもしれませんね。

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