①
■古代紫(こだいむらさき)
「落ち着きのある赤みをおびたくすんだ紫」を指した色です。
ムラサキソウと呼ばれる多年草の根を染料にした時にでます。
■蒲葡(えびぞめ)
ヤマブドウの熟した実の色に似た「赤みがかった少し薄い紫色」です。
ブドウは「葡萄」と書き「蒲葡」とも書きました。
かつてはヤマブドウをエビカズラと呼んでいたため「葡萄」を「えび」と読みます。
■梅紫(うめむらさき)
「鈍い色をした赤紫色」をしていて、「梅」は「紅梅」紅色にあたります。
江戸の末期以降に誕生した、比較的新しい色といわれています。
■桑の実色(くわのみいろ)
名前の通りキイチゴのような形をした「熟した桑の実のような色」をしています。
関東地方では桑の実を「土留(どどめ)」といい、「土留色(どどめいろ)」と呼ぶこともあります。
■暗紅色(あんこうしょく)
「黒みがかった紅い色」で、黒みが強い分、赤というより紫に近い色をしています。
■茄子紺(なすこん)
夏の代表的な野菜「茄子の実のような赤みの濃い紺色」の色です。
藍染の濃色に蘇芳で染め重ねするとこの色になります。
②
■洗柿(あらいがき)
洗柿は「柿色を淡くした橙色」です。
洗うことによって染料が晒されて淡くなると「洗」と修飾語つきます。
■丁子色(ちょうじいろ)
「丁子」とは香辛料の「クローブ」のことで、蕾の煮汁で染めると丁子色になります。
「鈍い色合いの黄赤」の色です。
■玉蜀黍色(とうもろこしいろ)
トウモロコシの実の色に似た「温かみのある黄色」をしています。
日本では別名で「もろこしいろ」とも呼ばれています。
■淡香(うすこう)
丁子色と同じように丁子の蕾の煮汁で染めた色で「わずかに赤みのある黄みの淡い色」です。
「香色(こういろ)」を淡くした色と同じです。
■赤白橡(あかしろつるばみ)
「白橡(しろつるばみ)」をベースとし、「薄く茜の赤を重ねた赤みがかった白茶色」をしています。
「橡(つるばみ)」は「クヌギやドングリ」の古名で染料に使われますが、実は赤白橡には使われていません。
■枯色(かれいろ)
秋から冬にかけて草や木の葉が枯れた色に似た「薄い気褐色」です。
秋のもの悲しさを感じる風情のある色ですね。
③
■山葵色(わさびいろ)
「すり下ろした山葵のような薄い黄緑色」をしています。
山葵は日本原産で、山葵が庶民に普及するのに合わせて生まれた色です。
■夏虫色(なつむしいろ)
「明るくてきれいな黄緑色」が夏虫色です。
夏虫は「青蛾(せいが)」や「馬追虫(うまおいむし)」などを指し、その羽の色に由来します。
■淡萌黄(うすもえぎ)
「鮮やかな黄緑色を淡くした色」です。
平安時代の女房装束で萌黄色を基調とする「萌黄の匂(もえぎのにおい)」のグラデーションにも使われていました。
■老竹色(おいたけいろ)
長い年月をかけて育った竹のような「ややくすんで灰色がかった緑色」です。
「老」は「若」と同じ、彩度を表す形容詞です。
■青白橡(あおしろつるばみ)
「青」は昔でいうと「緑」のことを指し、「灰みのあるくすんだ黄緑色」が青白橡です。
平安時代の宮中の年中行事の作法書「西宮記(さいぐうき)」には「麹塵(きくじん)」と同じ色とされています。
■柳染(やなぎぞめ)
柳の葉の色のような「かすかに灰色を含んだ黄緑色」のことです。
そのまま直接的に「柳葉色(やなぎはいろ)」とも呼ばれます。
④
■肉桂色(にっけいいろ)
「くすんだ黄赤色」をしています。
「肉桂」からは香辛料の「シナモン」を作ることができ、この皮の色から名付けられた色です。
■丹色(にいろ)
「丹(に)」は最古の赤絵の具の顔料の名前で、赤土のような「黄みがかった渋い赤色」のことです。
丹とは本来「赤土」のことで、昔は「丹(あか)」とも呼ばれていました。
■柿色(かきいろ)
名前の通り柿の実を彷彿させる「鮮やかで濃い橙色」を指します。
見ているだけでエネルギーを貰えるような色ですね。
■金茶(きんちゃ)
「明るく黄色がかった茶色」をしていて、金色に近い色です。
別名で「山吹茶(やまぶきちゃ)」とも呼ばれます。
■萱草色(かんぞういろ)
萱草の花と同じ「明るい黄みがかった橙色」のことで、萱草は「ワスレナグサ」のことです。
源氏物語にも登場する、古くから親しまれている色です。
■柑子色(こうじいろ)
古く日本で栽培されている「柑子」に由来する「明るい黄赤色」のことです。
室町時代から登場する古い伝統色です。
⑤
■虹色(にじいろ)
名前を聞くとカラフルなイメージですが、日本の伝統色では「黄みの淡い紅色」のことを指します。
この色で染めた絹は見る角度によって青みや紫みが見られるため、名付けられたといわれています。
■宍色(ししいろ)
人間の肌色のような「浅い黄みがかった赤色」のことで、「肉色(にくいろ)」とも言われます。
「宍」は「肉」の古語で古くは「獣の肉の色」を表しています。
■紅梅色(こうばいいろ)
「やや紫がかった淡い紅色」で春先に咲く紅梅の花の色に由来します。
平安時代の貴族に人気があった色です。
■薄紅(うすべに)
紅色を薄くした「淡い明るい紅色」のことで、元々は「うすくれない」と呼ばれていました。
現在では薄い紅色を全般を指すことが多いです。
■撫子色(なでしこいろ)
ナデシコの花に似た「少し紫がかった薄い紅色」をしています。
ナデシコは万葉集にも登場し、昔から愛されている色です。
■長春色(ちょうしゅんいろ)
中国原産のバラの品種に「庚申薔薇(こうしんばら)」があり、漢名は「長春花(ちょうしゅんか)」といいます。
その花の色に似た「灰色がかった鈍い紅色」を指します。
皆さんは何問正解したでしょうか。
色の名前と印象が一致することもあれば、見方によって異なる印象を感じることもできそうですね。
今回は日本の伝統色がメインですが、いつか海外の伝統色のクイズも出題できればと思います。