節目の年には厄災に遭遇しやすい。一年を注意する目安の厄年。
なんだか今年は悪いことが続いている気がする…と感じることはありますか。
人生には何度か節目があると言われています。
区切りになるということは、良いことも悪いことも起こるということです。
日本では悪い節目の年齢に焦点を当てた「厄年」という風習があります。
どんな風習なのか紹介していきます。
悪いことばかり起きる年?
『厄年(やくどし)』とは「不幸な出来事や災難などが多く降りかかるといわれている年齢」のことです。
お寺や神社に行くと厄年の一覧表が掲示されていることがあるので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。
この厄年、実は起源や由来が現在でも明確にはなっていません。
ただ、平安時代の書物の中に「つつしむべき年」という表現や「厄年」という言葉の記載があり、少なくともこの頃には厄年の考え方があったとされています。

資料は残っていませんが、平安時代の書物に記載があることから、この頃に日本で発展した『陰陽道(おんみょうどう)』から転じたのではないかといわれています。
古代の中国では、宇宙のありとあらゆる事象は「陰(いん)」と「陽(よう)」という対立する二つに分類することができるという考え方の『陰陽思想(いんようしそう)』と万物は互いに影響しあう「木(もく)」「火(か)」「土(ど)」「金(ごん)」「水(すい)」の5種類の元素からなるという考え方の『五行思想(ごしぎょうしそう)』があります。
この異なる思想が結合したのが『陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)』です。
陰陽五行説が平安時代の少し前に中国から伝わってきた時に、自然界の陰陽五行の変化から災厄などを判断し、人の吉凶を占なう技術として受け入れられるようになりました。
これが日本における陰陽道です。
陰陽道は暦の知識が必要であること、そして日時や方角も占うことから、年齢という括りの吉凶を目安にする風習が生まれたのかもしれませんね。

当初、厄年は貴族や武家の間で考えられていた風習でしたが、安土桃山時代以降である近世になると、庶民の間にも伝わっていきました。
江戸時代になると、それまで一貫していなかった厄年の年齢が定まりだします。
江戸時代に残された文献を見ると、陰陽思想だけでなく数字の語呂合わせも根拠として語られるようになり、より人々に浸透していったのです。
古くから根付き続けている風習ではありますが、現在に至るまで厄年とされる年齢には科学的な根拠や統計などは無く、また災厄の内容も具体的なことは残されていません。
しかし、今でも厄年になるとお寺や神社に行って『厄祓い(やくばらい)』や『厄除け(やくよけ)』を行い、神様や仏様の加護を得て、厄災を防ぐ祈願祈祷が行われます。

厄年の年齢っていくつなんだろう
まず厄年の年齢を知るときに必要なのが、古くから日本で使われていた年齢表現の『数え年(かぞえどし)』の知識です。
数え年は「生まれた時を数え1歳とし、1月1日の元日を迎えるたびに1歳年齢を加算する」考え方です。
たとえば、2026年2月2日に生まれた子供と2026年8月8日に生まれた子供がいたとします。
それぞれ生まれたタイミングで「数え1歳」になります。
そして、翌年2027年の1月1日を迎えたタイミングで、二人とも「数え2歳」になります。
つまり同じ年に生まれた子供は皆1歳から数えて、年を越すごとに一緒に年齢を加算するということです。

ちなみに普段私たちが年齢を示すときに使う『満年齢(まんねんれい)』は「生まれた日を0歳とし、以降1年間ごとに1歳年齢を加算する」考え方です。
古くからの習慣の名残なのか、厄年は基本的に数え年で書かれているので、間違わないようにしましょう。
また、神社によっては元日ではなく『立春の日(りっしゅんのひ)』(2月3日か2月4日頃)を加算日とすることがあります。
これは、立春がかつての一年を区切仕分ける方法である『二十四節気(にじゅうしせっき)』の1番目であることに由来します。
宗派などによってことなるので、しっかり確認をしてくださいね。
ちなみに、自分その日時点の数え年を計算する場合は、誕生日から大晦日までの期間は『満年齢+1』、元日から誕生日までの期間は『満年齢+2』で計算します。

さて、厄年とされる年齢は地域や宗派によって多少異なりますが、一般的な年齢は男性と女性で異なります。
男性は『24歳』『42歳』『61歳』、女性は『19歳』『33歳』『37歳』となり、この年齢を『本厄(ほんやく)』といいます。
更に本厄の前年は、厄の前兆が現れる『前厄(まえやく)』、本厄の後年は、厄の恐れが薄れていく『後厄(あとやく)』といいます。
この2つの厄年も「油断せずに慎重に過ごすべし」といわれています。

また厄年の中でも特に人生の転換期であり、身体的にも精神的にも変化が起きやすいため、最も注意すべき厄年を『大厄(たいやく)』といいます。
男性の大厄は『42歳』、女性の大厄は『33歳』です。
これは「42」は「死に」という語呂合わせ、「33」は「散々」の語呂合わせが由来とされています。

ちなみに最近では、男性と共通して女性も『61歳』に本厄とされることもあります。
子供や高齢者にもある厄年
通常の厄年は青年から大人の期間に定められていますが、子供にも厄年の考え方があります。
ただ、子供の厄年は元々節目の行事に由来することが多く、行事で行うご祈祷がそのまま厄祓いを兼ねていることが多いようです。
赤ちゃんの健やかな成長を願う『初宮参り(はつみやまいり)』に因んだ『1歳』、男児は『5歳』女児は『3歳』と『7歳』に行う『七五三(しちごさん)』や初めて生まれ年を迎える『13歳』の『十三詣り(じゅうさんまいり)』なども厄年とされます。
他にも『4歳』や『16歳』を厄年とすることもあるようです。

さらに長寿が当たり前になってきた現在では、高齢者の厄年もあります。
基本的には、70歳の『古希(こき)』、77歳の『喜寿(きじゅ)』、80歳の『傘寿(さんじゅ)』、88歳の『米寿(べいじゅ)』、90歳の『卒寿(そつじゅ)』の5つの「長寿の祝い」の翌年になります。
それぞれ『71歳』『78歳』『81歳』『89歳』『91歳』が厄年になります。

厄年に似ている運気が悪くなる年齢
厄年とは別に運気が悪くなる年齢の考え方に『八方塞がり(はっぽうふさがり)』というものもあります。
こちらは古代中国から伝わった『九星(きゅうせい)』と呼ばれる民間信仰に基づくものです。
九星は、数と色と陰陽道にも登場した五行を組み合わせた「9つの星」を方位や占いの『八卦(はっけ)』と組み合わせて、年・月・日・時刻に割り当てて占うものです。

九星の割り当てには『後天定位盤(こうていじょういばん)』と呼ばれる方位盤を使います。
方位盤には周りを囲む8つの宮と中央に1つの宮があり、1つの宮に1つの星が配置されます。

方位盤は年盤・月盤・日盤・時盤に分かれ、それぞれの経過とともに特定の順番に星の配置が変わっていくのです。

さて、全ての人間は生まれた年によって、一生変わらない九星の運命の星『本命星(ほんめいせい)』を持ちます。
九星では、その時々の4つの後天定位盤のどの位置に本命星が来るかによって吉凶を見ます。
そして年盤で自分の九星が中央に来るときは、他の8つの星に囲まれた八方塞がりの状態になります。

その年はどの方向に行ってもうまくいかない年とされ、厄年と同様に注意が必要な年になるのです。
九星の八方塞は9年に1度必ず回ってくるので『10歳』と『十の位と一の位を足して10になる歳』が八方塞がりです。
具体的な年齢は『19歳』『28歳』『37歳』『46歳』『55歳』『64歳』『73歳』『82歳』『91歳』です。

こうしてみると、人生の中で災厄が訪れるといわれる年は、結構多いですね。
しかし、厄年は節目となるタイミングに訪れるものです。
考えようによっては、節目に自分の状況を鑑みる機会でもあります。
これは単純に悪いことが起きると考えるのではなく、何か行動を起こすときに、今一度しっかりと考えるきっかけであると言えます。
悲観的にならずにプラスに転じられるように、前向きに受け止めていきたいですね。
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