① |  |
外見が美しいものは人を傷つける一面があるということ。
美しい薔薇は、大概棘を持ち合わせています。
それは人間においても同じものなのかもしれません。
薔薇の美しさと危うさを両方表現した言葉です。
② |  |
美しい女性の振る舞いを表す言葉。
元々は生薬の用い方を示したもので、イライラ・血の滞り・精神衰弱にそれぞれ効くものと言われています。
所作が美しいだけでなく、健康的であることを表しているのかもしれませんね。
③ |  |
どちらも優れていて優劣をつけられず、一つを選ぶのが難しいこと。
語源は、源頼政が妖怪の鵺退治の褒美に菖蒲御前を受け賜わった際の逸話です。
当初は「いずれ菖蒲」と大勢の美女を指していましたが、時代を経て二つに絞った言い回しに変わったようです。
菖蒲も杜若も同じアヤメ科の植物で、見た目の区別がつきにくいですものね。
④ |  |
世の中の移り変わりは激しいことを表す言葉。
桜は暖かい日差しを受けると急速に蕾を膨らませ、あっという間に満開になります。
かと思えば春の嵐で一斉に散ってしまうように、三日程度で移り変わっていきます。
転じて、世の中も同じように移り変わりが早いことを例えています。
⑤ |  |
美しく調和するもののたとえ。
梅の枝に鶯がとまって鳴く姿は、想像するだけでも趣のある風景に見えます。
他にも「松に鶴」「牡丹に獅子」「紅葉に鹿」など、いくつかの植物と動物の組み合わせが、美しく調和するものとして挙げられます。
⑥ |  |
雨が降ることを予測している言葉。
これは実際のはこべの特性を生かしたことわざです。
はこべは太陽の陽が当たると花が開き、日が陰った曇りや雨の日はあまり咲きません。
また、空気中の湿度が増えると花を閉じる性質も持っているため、昔から天気予報に重宝されていた花です。
⑦ |  |
容姿が優れない女性も年頃になれば、必ず魅力が出るものであるということ。
薊は普段蕾の時は丸くトゲトゲしており、お世辞にも美しいとはなかなかいえません。
しかし、春や秋になると丸くてかわいい花を咲かせます。
いつか美しさが花開くという前向きな言葉ですね。
⑧ |  |
汚れた環境や煩悩に塗れた俗世の中でも影響を受けずに、清らかさを保っていること。
「はちす」は日本での蓮の古語で、花が散った後の姿がハチの巣のように見えることに由来します。
蓮は澄んだ水ではなく、栄養豊富な泥の中でなければ成長することができません。
汚れた環境の中から美しく咲く姿は、力強くて勇気を貰えます。
⑨ |  |
人の栄華は儚いということ。
槿花とはむくげの花のこと。
一つの株から次々と花を咲かせますが、一つ一つの花は早朝に花開き、夕方には萎んでしまいます。
そんな一日花の儚さは人の栄華に似ています。
永久には続かずとも、一日一日を大切にしないといけませんね。
⑩ |  |
時期に遅れて今更役に立たないということ。
菖蒲や菊は季節の節目に行う節句で使われます。
しかし、菖蒲は五月五日の菖蒲の節句、菊は九月九日の菊の節句に必要なものです。
一日でも過ぎてしまうと価値がなくなってしまうことを表しています。
⑪ |  |
後に大成する人間は幼少の時から優れているということ。
栴檀とは「白檀」のことで、香りが良く高級な香木として使われます。
発芽して双葉の時から香気を放つといわれているため、まさに生まれた時から高級品として認められているといってもいいでしょう。
⑫ |  |
草木も人も本来あるべき環境に置いておくのが一番良いということ。
元は俳句の七五で使われた言葉といわれています。
遊郭の遊女は美しいですが、それは自分の下ではなく遊郭であるから美しいのだと戒める言葉です。
どんなものも一番輝ける相応の場所があるということですね。
⑬ |  |
元来優れているものは、例え盛りが過ぎたとしても値打ちを失わないということ。
日本の三大芳香木の一つである沈丁花は甘くて上品な香りがします。
この香りは、花が咲き終わっても暫くは続くため、その姿を表した言葉です。
⑭ |  |
倹約と吝嗇(ケチ)は見かけ上よく似ているが、実態は全く違ったものであることを表す言葉。
浪費をしないようにする「倹約」と極度に物惜しみする「吝嗇」、似たような動きですが、その根本的な考え方は全く別物です。
花の咲いていないときの「水仙」と「葱」も見た目はとても似ていますが、同じように別物です。
水仙には毒があるので、うっかり食べてしまわないようにしてくださいね。
⑮ |  |
美人が憂いに打ちしおれている姿を表した言葉。
海棠は日本の和名で「ハナカイドウ」と呼ばれる花木のことです。
その美しさは昔から中国で称賛されており、美人を形容する言葉として俳句にも登場します。
想像すると花の美しさも相まって、まさに風情を感じられますね。
それぞれの花の特徴を生かした言葉が沢山ありましたね。
知らなかった花は実際の物を見てみると、より言葉への理解度が深まるかもしれません。
皆さんも花を愛でながら言葉の引き出しを増やしてみてくださいね。